3月29日の日曜日、サントリーホールでドゥダメル指揮ロサンゼルス・フィルハーモニックを聴いてきた。
【曲目】
ジョン・アダムズ:シティ・ノアール(ロス・フィル委嘱作品)
ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調「新世界より」op.95
encole
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第8番 ト短調 op.46-8
バーンスタイン:「ディヴェルティメント」から第2曲ワルツ
生のドゥダメルを見るのは、2013年のミラノスカラ座来日公演「リゴレット」以来だが、オペラでは指揮者の動きがほとんど見えないのに対し、今回はコンサートなのでドゥダメルの指揮ぶりがよく見えた。映像で見たシモン・ボリバル・ユース・オーケストラの2008年の来日公演のど派手な指揮と比べると、大人になったというか、落ち着いた指揮が印象に残った。ロス・フィルの音楽監督に就任してからもう6年になり、オーケストラとの息もぴったり合っていた。
1曲目の「シティ・ノアール」は、ロス・フィル委嘱作品ということもあって、オーケストラは難しい曲をよくこなしていた。現代音楽にありがちな、小難しいだけの音楽ではなく、ジャズを思わせるサクソホーンやトランペットのソロもあって、都会の夜の喧噪と静寂を感じる音楽だった。なぜか「こちらブルームーン探偵社」のブルース・ウィリスが思い浮かんだ。
2曲目の「新世界より」は、どこを取っても聞き慣れたメロディの親しみやすい交響曲である。第2楽章の有名な「遠き山に日は落ちて」のイングリッシュホルンは素晴らしい演奏で、終了後絶大な拍手を受けていた。
アンコールのバーンスタインを聴くと、ドゥダメルは指揮を通じて楽団員の一人ひとりとコンタクトしようとするバーンスタインタイプの指揮者だとつくづく思った。
桜坂(六本木ヒルズ)
3月29日現在、桜は8分咲きだった。