昨日(11月23日)は、
アルメニア・フィルハーモニー管弦楽団の
来日公演を聴きに、初台のオペラシティに行って来た。
アルメニアは、西アジアのコーカサス地方にある人口約300万人の小国である。アルメニア・フィルの歴史はそんなに古くなく、1924年に始まる。1981年から1985年にはマリインスキー劇場の指揮者であったワレリー・ゲルギエフが音楽監督・首席指揮者に就任し、ハチャトリアンなどアルメニアの作曲家の紹介に特別に力を入れたことにより、にわかに活気づいたという。
1 ボロディン 歌劇「イーゴリ公」より“だったん人の踊り”
2 ハチャトリアン ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
3 ドヴァオルザーク 交響曲第9番 ホ短調 「新世界より」
encole
ハチャトリアン 「ガイーヌ」より“剣の舞”ほか
どの曲もよかったが、ハチャトリアン ヴァイオリン協奏曲のソリスト
カテリーナ・マヌーキアンが演奏も容姿も抜群に良かった。指揮の
エドゥアルド・トプチャンも誠実そうで、オケを掌握していることがよくわかった。演奏会終了後、CD(
ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲 ショスタコーヴィッチ:ヴァイオリン協奏曲第1番)を買い、2人のサインをもらってきた。
どうしてマヌーキアンのヴァイオリンがこれほどアルメニア・フィルにぴったりとするのか、またそれが私たちになぜこれほどの感銘をあたえるのか、CDに書かれた本人の解説を読んで少しは謎がとけたように思う。トロントで生まれた彼女は、アルメニア人の父と日本人の母という両親からヴァイオリンを学んだのだという。兄の影響をうけ、ドストエフスキーやゴーゴリのファンになり、また大学では歴史や哲学を専攻しているという。聴いていて何となく知性や共通の趣味を感じたのはそのせいだろうか。