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2020.03.24 Tuesday
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「大仕事をやらせてもらえるなら、ファウストみたいに魂を売ってもよいという気持ちだった。そういうところへ、私のメフィストが現れたのである。彼はゲーテのそれに劣らず魅惑的だった」
(アルベルト シュペーア「第三帝国の神殿にて ナチス軍需相の証言」)
「今度アルベルト・シュペーアを主人公にした劇をやるのですが、よろしかったら観にきませんか?」
「それで、君はどうしたんだ?」
「私、あの男を軽蔑したわ。同席している人皆があの男を軽蔑したわ」
「それで、その男が言い終わったとき、君はなんて言った?」
「席を立って出て行きたかったわ。同席している人たちにはこう言いたかった。『私たち、どうしてここに座って、こんなことを許しているんでしょう?』って」
「で、その後、君はどうした?」
「そこに座っていたわ。みんな、座っていただけ。ディナーが終わってから、私気分が悪いんで失礼しますって言ったけど。それは本当だったの。今でも、全身がむかつく感じよ」
「もしも、君がその男にぴしゃりといってやったら、今でもそんなに気分が悪いだろうか?」
「この映画には上から見下ろす視点がある。この人たちには理解という恩恵が必要だと勝手に決め込んで、それを施しているようなものだ。貴人の義務(ノブレス・オブリージ)というやつだ。」
(「エリア・カザン自伝」(上))
「でも課長さん、どうしてあたしにこんな?」
「そりゃ、君の靴下に穴が」
「だって、あたしの靴下に穴が開いてたって、課長さんの足が冷たいってわけじゃないでしょ」
「いや、その、わしはただ...」
「うそ、うそ。今のはうそ。よく分かっているの。課長さんの優しい気持ちが。」
「いや、遅くはない。無理じゃない。あそこでも、やればできる。ただやる気になれば。わしにも何かできる。」
「あなたの常識的な正義感こそ、この国に必要なのよ」
「皆さんはご存じないが、ペインさんはご存知。闘うに値する唯一の大義だと言われた。ご自分もかつて闘われた。“隣人を愛せ”という単純な掟のために。憎悪に満ちたこの世で彼はその掟を信じた。そうでしたね。ペインさん。父も僕もそれであなたを敬愛した。失われた大義のために闘い、命さえ賭けた。そして死んだ。あきらめません。」
「やつは有罪だ。電気いすさ!」
「君は死刑執行人か?」
「その1人だ」
「君がスイッチを?」
「入れてやるさ!」
「よくそんな気持ちになれるもんだ。社会の復讐者を気取っているのか。個人的な憎しみで殺したいのか。サディストだ」
「放せ。殺してやる!」
「我々には責任がある。これが実は民主主義のすばらしい所だ...郵便で通告を受けるとみんながここへ集まって、全く知らない人間の有罪無罪を決める。この評決で私たちは損も得もない。この国が強い理由はここにある」
「競合店は?」
「街角の店」
「シシリアの店だ」
「誰です?」
「シシリア・ケリー 美人で一度デートした覚えが...文通だったかな」
「もしや...」
「レバーの食べ過ぎだ」
「物が悪かったのか?」
「早とちりしないでくれ。みんな聞いたか? 僕はレバーの悪口を言ったか? レバーの食べ過ぎといっただけだ。それ以外はひと言も言っていない」