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ニュー・シネマ・パラダイス

 映画が全盛だった頃のイタリアの映画館を舞台に、映画をこよなく愛する人々の姿を描いたヒューマンドラマです。

ニュー・シネマ・パラダイス

イタリアでは...約5,800万人の人口に対してスクリーン数約6,400。日本の約2,900に比べ圧倒的に豊富な映画施設...小さな町でも教会の隣などに映画館があり、社交場にもなっている」(『朝日新聞』2006年9月11日付夕刊「アモーレ!チネマ」)


 舞台は、シチリアの小さな村。当時、村の人々の唯一の娯楽は映画であり、サルヴァトーレ(愛称トト)も映画大好き少年だった。父親のいないサルヴァトーレは、映写技師のアルフレード(フィリップ・ノワレ)を慕って映画館に通いつめ、子供のいないアルフレードも、サルヴァトーレをわが子のように可愛がります。

 やがて見よう見まねで映写技術をマスターしてしまった少年サルヴァトーレ。ある日、フィルムの発火による火災が原因でアルフレードは失明し、サルヴァトーレは後任の映写技師に雇われます。でも、アルフレードは忠告します。
これはお前のやるべき仕事ではない。お前には他の仕事が待ってる。別の仕事だ。重要な仕事だ

 アルフレードは、サルヴァトーレの非凡な才能に気づいて、村を出ていくように強くすすめたのです。
帰って来るな。私たちを忘れろ。手紙も書くな。郷愁(ノスタルジー)に惑わされるな。

 最愛のサルヴァトーレのために、自分を含めて故郷の思い出をすべて断ち切れと迫るつらさ...

 それから30年、サルヴァトーレは一度も故郷に帰らず、有名な映画監督となっていました。アルフレードの見抜いた才能はやはり開花していたのです。
 経済的には何不自由ない生活。でも、精神的には、青春時代に別れた恋人をずっと引きずって、満たされていなかったのかもしれません。30年間、顔を合わせなかった母は、そんな息子を鋭く見抜きます。
お前に電話するといつもちがう女性が出る。でもお前を心から愛してる声をまだ聞いてない。聞けば私には分かる。お前がだれかを愛して落ち着いてくれれば嬉しいよ。

 ラストシーン、アルフレードが形見として残した、検閲でカットされたキスシーンをつなげたフィルムです。それを見ながら涙するサルヴァトーレ。シチリア出身のジュゼッペ・トルナトーレ監督自身の姿かもしれません。

【Cinema Paradisoで上映されていた作品でわかったもの】
どん底(1936)ジャン・ルノワール
駅馬車(1939)ジョン・フォード
揺れる大地( 1948)ルキノ・ヴィスコンティ
無法者の掟(1948)ピエトロ・ジェルミ
にがい米(1949) ジュゼッペ・デ・サンティス
青春群像(1953)フェデリコ・フェリーニ
素直な悪女(1956)ロジェ・ヴァディム
JUGEMテーマ:名画



goo映画ニュー・シネマ・パラダイス
1989年 イタリア フランス
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
IMDb
Nuovo cinema Paradiso


まいじょ * 映画 * 17:34 * comments(8) * trackbacks(9)

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コメント

TBさせて頂きました。
いい映画でしたね。
何度見ても感動します。
ジュゼッペ・トルナトーレ
良い監督ですね。
Comment by kju96 @ 2006/09/16 9:11 PM
コメントをありがとうございました。この映画、扇情的なモリコーネの音楽によって、さらに感動度が増してますよね。ラストシーンは、呼吸困難になりそうなほど泣きました。
条件反射で、「愛のテーマ」を聞くだけで涙がでてきます。
Comment by オルサ @ 2006/09/16 9:22 PM
あのラストはそーっとじんわりと鳥肌がたちました。
たまらないシーンです。

TBさせていただきます。
Comment by ヨッシー @ 2006/09/16 11:20 PM
私の市では去年最後の映画館が姿を消しました。
パラダイス座が取り壊されるシーンでは
感情が高ぶってしまいました。
映画を愛する人にぜひ見てもらいたい作品ですね。
Comment by ジュン @ 2006/09/16 11:28 PM
イタリアの映画館の数に驚きました!
日本では年々減っているというのに・・・。
お気に入りの映画館が無くなってしまったのと、パラダイス座が壊されるシーンとが被って、胸が締め付けられました。
Comment by shake @ 2006/09/17 2:01 AM
最初に公開された2時間版の方がいいと言ってくれてありがとうございます。完全版が出てから、テレビでやるときも3時間の方が多く放映されるので、初めて見る人はラストの感動と映画館や映画への愛が薄れてしまっているモノを見ているのでは?と思ってしまいます。

音楽は絶品ですね。そうですか、モリコーネとレオーネは小学校の同級生ですか?!
Comment by Fking @ 2006/09/17 8:56 PM
最初に公開された2時間版の方がいいと言ってくれてありがとうございます。完全版が出てから、テレビでやるときも3時間の方が多く放映されるので、初めて見る人はラストの感動と映画館や映画への愛が薄れてしまっているモノを見ているのでは?と思ってしまいます。

音楽は絶品ですね。そうですか、モリコーネとレオーネは小学校の同級生ですか?!
Comment by @ 2006/09/17 8:57 PM
kjy96さんからやってきました。映画大好きです。ゾフィー・ショル「白バラの祈り」見ました。最近では「太陽」「エレニの旅」「ユナイテッド93」「ガーダ・パレスチナの詩」なんか見ました。ブログに載せています。ちょっとバラバラですけど。本当は白黒の名画が大好き「レベッカ」とか「舞踏会の手帳」とか「汚れなき悪戯」とか・・・
Comment by 山口ももり @ 2006/11/08 8:17 PM
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ニュー・シネマ・パラダイス

ニュー・シネマ・パラダイス 「ニュー・シネマ・パラダイス」(89)は、シチリアの小さな村にある映画館パラダイス、 そこで青春時代を過ごした映画監督サルヴァトーレが、当時、慕っていた映画技師アルフレッドの訃報を聞き、故郷に戻る。 そこは、駐車場に姿を変えよ
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「ニュー・シネマ・パラダイス」

大晦日だからでしょうか、今日、CATVでコレやってました。 その昔、映画にハマった当初、映画好きな職場の先輩にやたら勧められたのでまずこの映画を観ました。 そして、例に漏れず私も感動の涙を流しましたです。
From そして今夜も眠れない @ 2006/09/16 11:21 PM

ニュー・シネマ・パラダイス

【NUOVO CINEMA PARADISO】1989年/イタリア、フランス 監督:ジュゼッペ・トルナトーレ  出演:フィリップ・ノワレ、ジャック・ペラン、アニェーゼ・ナーノ、    サルヴァトーレ・カシオ、ブリジット・フォッ
From BLACK&WHITE @ 2006/09/16 11:25 PM

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ニュー・シネマ・パラダイス 1989年度・伊/仏・175分 NUOVO CINEMA PARADISO ■監督:ジュゼッペ・トルナトーレ ■出演: フィリップ・ノワレ/ジャック・ペラン/アニェーゼ・ナーノ/サルヴァトーレ・カシオ/マリオ・レオナルディ いかにも映画らしい映画でした。
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おすすめ映画 『ニュー・シネマ・パラダイス』

映画しか娯楽のなかった時代を背景に、映画の魅力を切に訴える、純粋に映画を愛する人のための映画。故郷を出て30年後、映画監督になったサルバトーレに、アルフレード(フィリップ・ノワレ)の死の知らせが届く。アルフレードは、彼に映画と人生を教えてくれた、一番
From おすすめ映画 〜名作、感動、涙〜 @ 2006/09/18 12:19 AM

『ニュー・シネマ・パラダイス』を観ました。

今までに何度となく観て来たこの作品。 観ては涙し、故郷を思い感慨にふけり、甘酸っぱい青春の味を思い出す。 そして、ほとぼりが冷めた頃また観る・・・。 とは言え年に1度観ればイイ方で、今回のリバイバル上映はそんな私にとって、ナイスタイミング♪ 2005年
From 0120 Blog @ 2006/09/18 2:04 PM

『ニュー・シネマ・パラダイス』

Nuovo cinema Paradiso(1989/イタリア・フランス) 【監督】ジュゼッペ・トルナトーレ 【音楽】エンニオ・モリコーネ 【出演】フィリップ・ノワレ/ジャック・ペラン/サルヴァトーレ・カシオ 数ある大好きな映画の中、
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ひたすら懐旧譚に見えてしまう古き良き時代!

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ニュー・シネマ・パラダイス [Blu-ray]/フィリップ・ノワレ,サルヴァトーレ・カシオ,アニエーゼ・ナーノ ¥4,980 Amazon.co.jp 戦後間もないシチリア。 その当時の映画館を軸に、少年が成長して行く物語。 大衆娯楽の一つの映画。銀幕の世界。 映画好
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