I Can’t Get Them Out Fast Enough
フランク・ロイド・ライト [DVD]
ナレーション
第二次大戦後、経済は急発展した。新築の需要も過去最高だった。ライトは80歳近くだった。そして人生で最も充実した時期に突入した。それからの15年間で、ライトと弟子は350以上の建物のプランを作った。ライトの死後に完成したものもあった。しかしその挑戦的な作品にはライトの特徴がはっきりと表れていた。
ウィスコンシン州のユニタリアン教会、合掌しているような形が特徴的である。
ミネソタのガソリンスタンド。
ピッツバーグの吊り橋。
カリフォルニア州の発電所は夜空を美しく照らしだした。
フィラデルフィアのシナゴーグ。
ウィスコンシン州ギリシャ正教の教会。
バグダットのチグリス川に文化センター建設も計画。
シカゴの高層ビル、高さ1マイルのビルは原子力エレベーターで10万人の住人を運ぶ計算だった。
カリフォルニア州マリン郡庁舎。
エリック・ロイド・ライト(ライトの孫)
彼が建物をデザインする様子はベートーベンに似ていると思う。晩年、ベートーベンは耳が不自由だった。彼は楽器を弾くこともなく、実際の音を聴かず楽譜を書いた。でもメロディは聞こえていた。祖父も同じだった。彼は頭の中で考えを発展させそれを外に出していった。ベートーベンのようにそれを紙に描きとめたんだ。
ナレーション 人生で最多のプロジェクトを抱えているときの本人の言葉。「アイデアが溢れて止まらないんだ」。
第二期黄金時代のライト
メリル・セクレスト(伝記作家)
彼は限界を感じることがなかった。私たちにはそれぞれ自分のレベルがあると思う。彼は普通の人とは違う視点を持っていた。芸術家が持つべき視点ね。限界を作らなかったのね。彼はもう高齢で考え続けるしかなかった。発明や想像をやめることもできず働き続けたわ。そして彼は自分の鋭い感性を通して人生を見続けていた。