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オペラ「カラマーゾフの兄弟」世界初演

 7月23日、マリインスキー劇場でオペラ「カラマーゾフの兄弟」(作曲:スメルコフ、指揮:ゲルギエフ)の世界初演を観てきた。

オペラ「カラマーゾフの兄弟」
(写真は、visualrian より)

 躍動感あふれる指揮で、手兵のマリインスキー劇場のオーケストラと、ソリスト達やコーラスを思うがままに操るゲルギエフの見事さには感心した。スメルコフの曲もワーグナーを彷彿とするような正当派のオペラでよくできていた。特にモークロエでのハチャトリアン的なお祭り騒ぎや、第二幕後半でしばしば登場するショスタコービッチ的な盛り上がりをみせる音楽は素晴らしい出来で、後世にのこると思った。

 脚色や構成も本当によくできていた。例えば、カテリーナとグルーシェニカの対決など、原作の名場面のいくつかを盛り込んであるほか、通奏低音のように開幕から閉幕まで何度か大審問官が登場し、原作の思想的な深さを効果的に再現している。セリフのないキリストのラストシーンの演技は、昔の山海塾のような迫力を感じた。

 舞台美術も、マリインスキー劇場の奥行きのある回り舞台の特性を生かして、異なる4つの面を持つ建物を回転させ、あっという間に場面を展開し、スピーディなドラマの進行に成功した。

 本当に感動したのひとことである。次回のマリインスキー劇場の来日公演では、ぜひ「カラマーゾフの兄弟」の日本初演が実現することを祈る。
JUGEMテーマ:ロシア


MARIINSKY THEATRE
Wednesday, 23 Jul 2008, 19:00
Mariinsky Theatre
1, Teatralnaya Square version for printing

World premiere
The Brothers Karamazov

opera mystery in two acts after the novel by Fyodor Dostoevsky
Music: Alexander Smelkov
Libretto: Yuri Dimitrin

Elena Nebera
Avgust Amonov
Nikolai Gassiev
Alexei Markov
Vladimir Moroz
Gennady Bezzubenkov
Mikhail Kit

Conductor: Valery Gergiev

Musical Director: Valery Gergiev
Stage Director: Vasily Barkhatov
Set Designer: Zinovy Margolin
Costume Designer: Maria Danilova
Lighting Designer: Damir Ismagilov
Principal Chorus Mater: Andrei Petrenko
Musical Preparation: Irina Soboleva, Irina Trutko

On 23 and 24 July the Mariinsky Theatre will present the world premiere of St Petersburg composer Alexander Smelkov's opera The Brothers Karamazov after the novel of the same name by Fyodor Dostoevsky. The libretto by Yuri Dimitrin includes almost every dramatic clash of the novel in the twenty-five scenes of the two-act opera.
Alexander Smelkov's opera is the first for several decades at the Mariinsky Theatre by a contemporary, living composer, and which promises to be a highlight of Russia's cultural life today. Alexander Smelkov's expressive and vivid music contains echoes from numerous genres (from the everyday romance to sacral chant), stylistic influences (from Musorgsky and Tchaikovsky to Shostakovich), while still remaining a truly original work by the composer, expressing the desire of human existence for utter truth while ensnared by passions and vices.
まいじょ * オペラ * 16:11 * comments(2) * trackbacks(0)

コメント

(ロシア人が行う)オペラと云うものを、観たことはありませんが、躍動感と溢れんばかりの活力が満ちているような気がします。
ラストシーンを、精神を統一し、静粛な「山海塾」の公演と結びつけた言葉に、最初は違和感を感じましたが、そう云えば、昔よく観た「山海塾」のラストは、それまでの静粛な舞踏から、一変にし、大音響と共に、「迫力あるラスト」だったことを思い出しました。
舞踏集団「大駱駝艦」と同じ血が流れているので、最後は、「圧倒的なラストシーン」を演出しているのでしょうね…。
Comment by mohariza @ 2008/07/26 4:27 PM
mohariza さま

キリスト役の男が、ツル頭で白い無地の衣装だったので、どことなく天児牛大に似ていたのと、無言のまま苦悩するラストシーンが「山海塾」を想起させるものがありました。
Comment by まいじょ @ 2008/07/27 2:33 AM
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